エニアグラムタイプ4といえば個性や芸術と関係づけられる。しかしそれらの事柄と彼の人達の関係は単純なものではない。彼の人達は他の人達が普通で羨ましいと、自分が理解されない周囲と馴染めないことを不幸と、思っている。そして太宰治の「生まれて、すみません」というあの感覚。つまり個性は結果であってそれを目指しているわけではなくて、また芸術家になったとしてもそれを素直には誇れず自分にはそれしか出来なかったからという認識である。他のタイプの人達は個性や芸術ということをそこまで屈折せずに普通にとらえて、自分は目立つのが好きだから4かもとか、芸術は格好いいとの位置づけで4かもなどと、自分の性格タイプを4と思ったりするが、彼の人達(因みに私も4)自身はそうは思っていないのである。例えば庵野秀明さんにもそういったタイプ4らしさが明らかに見てとれる、
20210322月 プロフェッショナル 仕事の流儀 庵野秀明スペシャル
声優たちが明かす庵野秀明
緒方恵美「謎の人なんです本当に謎ですきっと庵野さんのことを本当に分かっている人ってどのくらいいらっしゃるんですかね」
なんで今回ドキュメンタリーを受けようと思われたんですか
「商売しようと思って」
アニメで凄い名を成したみたいなことで自負みたいのはないんですか
「ないよ。胸を張れるような商売じゃないよ」
そうですか、でもいろんな人の人生変えてるじゃないですか
「申し訳ないとも言える。その人にとっての良かれのこともあるかもしれないけど逆の可能性もあるわけじゃないですか」
生まれ故郷 宇部新川駅プラットフォームのベンチに座る庵野秀明
いつも何かが、欠けていた
作品に命かけれるっておっしゃられてたんですけどそれって何でなんですか
「いや、他にやれることがないから」
何でそこまでされるんですか
「僕が最大限人の中で役に立てるのがそこぐらいしかない」
「世間にはそれぐらいしか役に立たない」
プロフェッショナルとは?
「考えたことがない。余り関係ないんじゃないですか、プロフェッショナルって言葉は。そもそもこの番組その言葉がついてるの僕嫌いなんですよ。他のタイトルにして欲しかったです」
他者の立場からは謎と「本当に分かっている人って」となりそして本人の4の視点では理解されないとなり、欠けているという感覚があり、芸術を創作しているのは他にやれることがないからであり、自分をプロフェッショナルとは思っていない、とこのように。